埼玉県上尾市にある榎本牧場に行ってきました。牧場体験やバーベキューをして過ごしました。榎本牧場は都心からも近い本格的な牧場です。グループでのお出かけや夏休みの体験学習にもぴったりの場所です。
榎本牧場【牧場体験】
牧場体験は、5つの体験がセットになっています。
所要時間は1時間半から2時間程度です。
【牧場体験】
- バター作り
- 搾乳
- ほ乳
- ブラッシング
- 牧草の給餌
- バター作り
ペットボトルに入れた牛乳を力強く振ってバターを作ります。(かなり振ります)
ペットボトルの内側に米粒位の白い固まりがつくようになったら出来上がりです。
良く振った牛乳をこすとバターが残ります。バケツの中にある残った液体は「バターミルク」です。
バターミルクを乾燥させたものが脱脂粉乳(スキムミルク)です。牛乳から乳脂肪分を除去してパウダー状にしたものが脱脂粉乳になります。
出来上がったバターです。小さじ1杯くらいの分量です。家に持ち帰れるくらい作れるのかと思っていたので残念でした(笑)。
出来上がったバターをクラッカーにつけて食べます。
絞りたての牛乳も飲みます。
絞りたての牛乳は早めに飲まないと分離します。この時、分離して上に浮いているのが生クリームです。
■市販の牛乳でバターを作れるの?
市販されている牛乳ではバターを作ることができません。絞ったばかりの牛乳は置いておくと分離して上部にクリーム層ができます。
これをふせぐために、市販の牛乳は「ホモジナイズ」といって脂肪分が分離しないように脂肪球を壊し成分を均一にする処理が行われています。
もし、ご家庭で牛乳からバターを作るときはホモジナイズされていない「ノンホモ牛乳」を使ってください。あるいは、生クリーム(乳脂肪分42%以上の高脂肪がよい)を使ってください。
- 搾乳(さくにゅう)
私たちが来るので搾乳せずに待っててくれました。なのに4人で絞った割りにはたいして搾乳できませんでした。
搾乳は難しくはないですが、結構力がいります。
榎本牧場では普段は搾乳機(搾乳ロボット)が無人で24時間搾乳しています。牛は自分から機械に入り搾乳するというのだから、驚きです。この日は私たちが搾乳しているところを見たいと言ったので、お兄さんが無理やり1頭を搾乳機に連れてきてくれました。ほんと、牛さんごめんなさい。
搾乳ロボットは牛の乳首の位置などを記憶しており、完全自動で搾乳します。乳首を洗浄し、最初に出てくるお乳を捨ててから搾乳します。牛はそれぞれのタグがついていてコンピューター管理されているので、どの牛がいつ何cc搾乳したかなど全て記録されています。ちなみに牛は毎日20~30kgの牛乳を出します。
- ほ乳
特大の哺乳瓶で子牛にミルクをあげます。ものすごい勢いで、あっという間に飲んでしまいます。気づいたら哺乳瓶の乳首まで、もぎ取られていました(笑)
この後に「牛の口の中に手を入れてみましょう」、という体験を行います。「えっ~!」て驚きましたけど大丈夫なんです。なぜなら、牛の歯は構造上噛めないようになっているので、人間が口の中に手を入れても噛まれることはありません。
恐る恐る、口の中に手を入れるとちゅぱちゅぱ吸ってきます。舌がざらざらしてるのも体験できます。私としては、これが一番凄い体験だったと思います。終わったあとの手のぬめりが激しいですw
- 牧草の給餌
牧草を手で持って直接食べさせます。中には食べたがらない牛もいますが、食べる気がある牛は一気に食べます。
干草は加工してない干草と塩分などの味付けをした干草の2種類があります。人間の食事に例えると白いご飯と炒飯だそうです。やはり牛も味付けした干草のほうが好きなんだそうです。
- ブラッシング
最後に牛にブラシをかけます。牛の毛皮は思っている以上に硬かったです。ブラシは力を入れてかけるように言われました。そーっとやると、くすぐったいだけで牛にとっては迷惑かもしれません^^;
牧場体験している間は荷物は預かってもらえます。ただ、体験ごとに手を洗うのでタオルだけは持っていたほうがいいです。この日だけは首からタオルを下げていると大活躍します^^
【牧場体験おすすめポイント】
牧場のお兄さんが動物のこと、牛乳のこと、牧場のことなどを詳しく説明してくれます。質問すると、もっとたくさん教えてもらえます♪夏休みの体験学習はもちろん、大人も日常にはない良い体験ができます。(むしろ、大人のほうが、めっちゃ楽しめるかも!?)
■牧場体験の料金と割引
牧場体験の料金は一人2,160円です。(団体割引20名以上1,944円、50名以上1,620円)
2日前までに予約が必要です。
>>榎本牧場
※JAFに加入している人はカードを提示すると10%割引になります。(会員本人を含む5名まで)
榎本牧場【バーベキュー】
バーベキュー場の利用料金は一人220円です(3歳以下は無料)
牧場体験した人は無料で借りられます。
食材は自分たちで用意します。用具のみ有料で借りられます。(1,080円)
用具:鉄板(網もあります)、コンロ、木炭(3kg)、着火剤、包丁、まな板、さいばし、フライ返し、トング、多目的ライター(通称:チャッカマン)
水道の水は飲めません。調理に必要な場合は飲料水も持っていきましょう。
軍手を忘れずに持参してください。ゴミは各自で持ち帰ります。
榎本牧場【ジェラート】
店名の「Fortuna」は、アニメ『ろんぐらいだぁす!』に出てくる「チーム・フォルトゥーナ」と関係あるかはわかりません。しかし、店名のせいか定かではありませんが、榎本牧場はサイクリストの聖地とも言われており、荒川サイクリングロードを使った遠出の場所として、都内からここまで自転車で往復する人たちがここで休憩するそうで、ジェラート売り場はサイクリングウエアを着た人たちで一杯になっています。
なぜか外国人も多くて、まるで「ジロ・デ・イタリア」か「ツール・ド・フランス」という感じです(笑)。休日は店内が込み合っています。
榎本牧場のこだわりアイスはミルクが圧倒的な人気ですが、よくある観光地の濃厚なバニラアイスをイメージして食べると意外とあっさりに感じてしまいます。その代わり、ジェラートなのでフルーツの味や香りを楽しめます。ラムレーズンを食べると「なるほど」と納得できます。
ちなみに、アイスクリームの定義は、乳固形分15%以上で、そのうち乳脂肪分が8%以上とされています。一方、ジェラートは乳脂肪分が8%未満であることが多いです。
榎本牧場【牧場内の様子】
前日に産まれたばかりのブタの赤ちゃん
遊具の利用時間は9:30~16:45です。
牧場内で見かけるこの大きな丸い物体はロールパックサイレージとかラップサイレージと呼ばれるもので、中には乳酸発酵した半乾草(サイレージ)が入っています。1個の重さが600kgほどあります。
榎本牧場では毎年5月から9月に500個ほどロールを作り、毎日1.5個程度を乳牛に食べさせています。サイレージは干草よりも栄養価が高く、草に含まれるカロチンやビタミンも残っています。
このラップは白や黒があり使い方が違うのですが、榎本牧場では特に使い分けてはいないそうです。
榎本牧場【アクセス】
[最寄り駅]
JR東日本 「上尾駅」
[バス]
・市内循環バス「ぐるっとくん」の「平方丸山公園線」
・東武バスの「畔吉経由西上尾車庫行き」
下車「畔吉停留所」(所要時間は約30分)
徒歩5分です。
榎本牧場【駐車場】
駐車場は入り口手前(Bエリア)は7台ほど駐車できます。ここは日陰なので休日の午前中には一杯になります。少し奥にある牧場の横の駐車場(Aエリア)は、ざっと見た感じ20台位停められます。(ただし、日をさえぎるものがないので夏は早めに行って日陰に停めたほうがよいと思います)
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あとがき
この日は日中の気温33度。かなり暑かったですが、牛にさわったり、牧場でバーベキューをしたりと楽しく過ごすことができました。私たちが訪れた日の前日にブタの赤ちゃんが産まれたので、生後1日目の赤ちゃんブタを見ることができました。近くで見た牛さんたちも、ほんと可愛かったです。
毎日飲んでいる牛乳がどのようにして作られているのかや、酪農の大変さや毎日乳を出す牛の苦労(?)を感じたりと貴重な体験をすることができました。
大人の休日や、夏休みの自由研究にもおすすめなので、是非訪れてみてください。