蹄鉄のモチーフやアクセサリーがありますが、蹄鉄はなぜ幸運のお守りとされているのでしょうか。
蹄鉄はなぜ幸運のお守りなのか
・古来ヨーロッパでは馬蹄を幸運のお守りとしてきました。17世紀の西欧の都市では、多くの家の玄関に古蹄鉄が飾られており、幸運の象徴として常に崇められてきました。「U字型で幸運を受け止める」という意味があるからだそうです。あるいは「馬蹄を付けた馬が幸運をかき集める」などとも言われています。
・イタリアでは、村人が権力者の馬の蹄鉄を直したり、貸したりして収入を得たといわれており、蹄鉄は収入を得る幸運のアイテムだったようです。このため、蹄鉄を玄関に飾ったり、拾ったりすると家運がアップすると言われ、お守りとされてきました。馬は労働力、財産として考えられていたからのようです。
・蹄鉄を打ち付ける時の釘の数が、外側に3つと内側に4つ開けられていて、合わせて7つということから、ラッキーセブンということで幸運をもたらすという説もあります。
・馬は決して人を踏まないことから安全のシンボルとされています。それで、車のフロントなどに付けて、人をひかないお守りとすることがあります。
蹄鉄が魔除けとされるわけ
・欧米の民族がとある神族を鉄器と騎馬で打ち破り、それ以来、邪鬼などが鉄を嫌うという説があります。
・鍛冶屋のドゥンスタン聖人が悪魔から馬の蹄鉄の修理を依頼されたが、鍛冶屋が悪魔の足に蹄鉄を打ち付け、痛がる悪魔から蹄鉄が扉に掲げられている時は絶対に入らないという約束を取り付けたという説もあり、それ以来ドアに蹄鉄を打ち付け魔除けにしているそうです。
・イギリスでは、ギリシャの説が元になり、結婚式にはリボンをかけた蹄鉄を肩から下げると幸運になると言われています。また、結婚式の贈り物に蹄鉄を送ると夫婦が幸せになるとも言われています。そして、花嫁が無事に教会まで行けるように「魔除け」として玄関に飾ったりもします。
蹄鉄の飾り方
国や地域によって諸説ありますが、上が開いているU字型に幸運が転がり込み、窪みで幸せを受け止め満たしてくれると言われています。開いている方を下に向けて飾ると、窪みに貯まった幸福を逃がさないとも言われています。両端を下にするのは、魔よけの意味を持つという説もあります。
まとめ
馬の蹄鉄には幸運と魔除けの意味があるようですね。そういえば蹄鉄のモチーフを車のフロントにつけているのをみかけたことがあります。単に馬が好きな人がつけているのか思っていましたが、交通安全のお守りでもあったのですね。