災害時の「0次の備え」のために用意したい「防災ポーチ」とはなんでしょうか。中にはどんなものが入っているのでしょうか。
防災ポーチとは
いつ起こるかわからない天災。非常持ち出し袋を用意しているご家庭や職場も多いでしょう。では通勤・通学の途中に災害にあったらどうしますか。
そこで考えられたのが「防災ポーチ(サバイバルポーチ)」です。外出中に災害にあったときのために、いつも携帯しておく必要があるものをポーチに入れて持ち歩きます。
「0次の備え」とは
「0次」とは災害にあったその瞬間から避難するまでの間のことをいいます。この時に必要なのが「0次の備え」です。外で災害があったときに被害を少なくする「減災」のためのものです。
そして、そのあと「1次の備え」「2次の備え」と災害には大きくわけて3段階の備えが必要になります。
「1次の備え」・・・災害発生後直後の3日間に避難所などの自宅外で避難生活をおくるときに持ち出すもの。
「2次の備え」 ・・・ライフラインの復旧までに少なくとも5日間、できれば2週間以上の食料や生活用品。
人間には「楽観バイアス」という特有の心の作用があり、災害の情報を与えられても自分のこととしてうまく認識できないそうです。そのため、どんなに怖い情報を与えられたとしても数日すぎるとその意識が薄まってしまい、防災対策の必要性も感じられなくなってしまいます。
そこで「0次の備え」である防災用品を日頃から持ち歩き、災害が起きたその瞬間に自分の身を守ることが大切なのです。
確かに大震災の後などは非常用の防災用品を持ち歩いていた人たちも、日がたつにつれ、持ち歩かなくなっている傾向があるようです。
「防災ポーチ」の中身
では、この「防災ポーチ」の中にはどんなものを入れておくとよいのでしょうか。
- 飲料水
- 携帯食(チョコレート・キャンディなど)
- ホイッスル(閉じ込められたとき、外にいる人に知らせるため)
- 懐中電灯
- 携帯ラジオ(携帯電話のバッテリーが切れたときのため、FM/AM両方受信できるのが望ましい)
- 現金(携帯電話がつながらないときに公衆電話からかけるための10円、100円硬貨)
- 救急用品(消毒液、ガーゼ、絆創膏など)
- 持病薬、常備薬
- マスク(ホコリをすわないようにする、防寒対策にも)
- 簡易トイレ
- ティッシュペーパー
- 筆記用具とメモ帳
- ハンカチ
- 安全ピン
- ポリ袋
- 雨具(両手が使える雨合羽など)
- 使い捨てカイロ
リストにすると多く感じますが、普段から持っているものもあると思います。人によって必要になるものが違います。普段から持ち歩いているものに、自分にはこれが必要と思うものを足すようにするとよいでしょう。
(ポーチの大きさは縦11cm、横18cm、マチ5cm程度です。)
そして災害時には日用品の使い方の工夫が大きな助けになります。「新聞紙」や「ビニール袋」など、日頃からどのように代用できるか考えておくことも大切です。
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まとめ
災害が起こったあとのための非常持ち出し袋は用意しても、意外と忘れがちな外出時の防災用品。やはりこれも、どこか自分には関係ないと無意識に思っているせいでしょうか。避難するまでに必要な「防災ポーチ」をこの機会に準備されてはいかがでしょうか。