三峯神社はなぜ狛犬ではなく狼?山犬信仰と歴史

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埼玉県秩父市にある三峯神社は関東屈指のパワースポットです。毎月1日に頒布される白いお守りが有名です。三ツ鳥居の前には狛犬ではなく狼が鎮座しています。なぜこのようになったのか、歴史とともにみていきましょう。

三峯神社の歴史

三峯神社の歴史は古く、「当山大縁起(とうざんだいえんぎ)※」によると、日本武尊(景行天皇の皇子)が東征の途中甲斐国(かいのくに)酒折宮(さけおりのみや)から雁坂峠(かりさかとうげ)を超えてこの山に登り、国中の地理を見渡し、神威の擁護を願い仮宮を造営してイザナギノミコト、イザナミノミコトを祀ったことに始まります。

その後、景行天皇は東国巡幸に際し尊の戦跡を訪ねてこの山に登り三山の高くそびえたつのを見て「三峯宮」の称号を授けたと伝えられています。

遥拝殿からの眺望

三山とは雲取(くもとり)、白岩(しらいわ)、妙法(みょうほう)の山々で、付近では特に秀でているところから、かつてはこの山を称して「三峯」と呼んでいました。

わが国では、山の神になると里に降りて田の神になるという古くから伝わる信仰があります。

これらの山々は遠くからでも拝むことができ、早くから山の神信仰の対象として地域の人々に親しまれてきました。

また、水源地帯にあたることから、農業の神としても信仰されていました。

※当山大縁起:神社の創建から江戸時代中期までの出来事と由緒が記されている。成立年代は不詳。巻子装。

隋身門

三峯神社の山犬信仰

 

三ツ鳥居前の狼像

今日の三峯神社繁栄の基礎を確立したのは、享保五年(1720)に入山した日光法印(ほういん)で、山犬の神札を発行して信者の拡大をはかりました。

これは、享保十二年(1727)九月十三日の夜、日光法印が山上の庵室(あんしつ:僧尼や世捨て人の住む粗末な家)に静座していると、山中のどこからともなく狼が現れ境内に満ちたことに信託を感じ、猪鹿・火盗除けとして山犬の神札を信者に貸し出したところ、霊験(れいけん:神仏などが示す霊妙不可思議な力の現れ)が利益があったことに由来します。

このような山犬信仰は、三峯神社を中心に山梨県金桜(かなさくら)神社、東京都御岳(みたけ)神社、長瀞町宝登山(ほとさん)神社、吉田町城峰(じょうみね)神社などに及んでいます。

これは、実際にこの地域に狼が生息し畑を害する猪や鹿を追い、人家に潜入する盗賊を恐れさせたり、火災などの危険な事態が目の前に迫っていることを知らしめたことを庶民が知っていたからです。

そのため狼を身近な存在と考え、山の神の使いと考えていました。

三峯神社の守護人となった狼は、大口真神として祀られ、急速に庶民の心をとらえていきました。

農村部では、猪や鹿などの動物による田畑の害を防除する神として崇められ、町場では盗難除けや火防の神として、広い信仰組織をもつようになりました。

江戸時代中期以降には、関東地方だけではなく、甲斐・信濃などにも信仰圏を拡大していきました。

三峯神社ペット禁止に

三峯神社は「お犬さま」と親しまれてきたため、犬と一緒に参拝される方も少なくありませんでした。

しかし、残念なことに一部のマナーの悪い方たちのためにペットを連れて境内に入ることができなくなりました。

但し、盲導犬・聴導犬・介助犬等の補助犬は今まで通りは入れるそうです。

ペット連れでのご参拝に関して

当社では、長年にわたり境内(社殿等の建物以外)へのペット同伴を黙認して参りました。
特に神様の使いとして狼を祀り、古くから「お犬さま・山犬・御眷属様」と親しまれており、殊更身近な存在で、神社としても大切に考えております。

しかしながら今般、一部の方の心無い振舞いにより信仰の場としての神社の尊厳維持が困難になりかねない事態が起き、熟慮を重ねた結果、誠に遺憾ながら令和元年7月1日よりペット連れでの境内立ち入りをお控えいただくことと決定させていただきました。
(公式HPより抜粋)

三峯神社 白いお守り

フィギュアスケート選手の浅田真央さんが持っているということで「氣守」が話題になりました。

毎月1日にだけ頒布される神木を納めた『白』い『氣守』。「白」は古くから太陽の光の色といわれ、神聖な色、純潔の色とされ「けがれ」を忌む祭儀に用いる装束にも使われています。

また、再生を意味する色でもあり、新しいスタートの色でもあります。

頒布は三ツ鳥居周辺で引換券を受け取り、白い氣守を社務所で受け取ります。

初穂料:2,000円

毎月1日は近辺の道路が大渋滞します。そのため、二瀬ダムより5キロ・8キロ・9キロ地点に仮設トイレが用意されています。

ちなみに1日に参拝に行った友人の話だと、カーナビの到着時間が15分を示しているにも関わらず、その地点から4時間掛かったとのこと。予想以上の渋滞のようです。

私たちが参拝したのは雪が降った翌日でした。まだ雪が残っていたためか、それとも普段はこの程度なのかわかりませんが、この日は渋滞することもなく順調に到着できました。

三峰神社『白』い『氣守』頒布が休止になりました。
《公式ホームページより》

『白』い『氣守』頒布の休止について

平素当社を御崇敬賜り厚く御礼申し上げます。
さて、平成30年4月1日(日)の『白』い『氣守』の頒布に際し、周辺道路が大渋滞となり、近隣住民の皆様をはじめ周辺道路を利用する皆様に御迷惑をお掛け致しました事、深くお詫び申し上げます。
これまで『白』い『氣守』頒布日の渋滞について関係機関と連携し、対策を協議・実行してまいりました。
しかし、抜本的な解決には至っておらず、このままでは更なる混乱を招きかねないことから、平成30年6月1日(金)から確実な解決策が整うまでの間、やむを得ず『白』い『氣守』の頒布を休止させていただくことと致しました。
次回以降の頒布を心待ちにしていただいた皆様、また、平成25年7月から30年5月の頒布まで、長時間お待ちいただき『白』い『氣守』をお受けになられた皆様には、心よりお詫び申し上げますとともに、この苦渋の決断をどうか御理解いただきますよう切にお願い申し上げます。

1  『白』い『氣守』頒布の休止
平成30年6月1日(金)から当分の間
2  その他
平成30年5月15日現在、平成30年5月31日から平成32年12月31日までの間で、毎月朔日・晦日に三峯神社興雲閣への宿泊予約が確定している方には『白』い『氣守』を頒布いたします。

三峯神社 お守り

1日以外の参拝であれば、カラフルな「氣守」もあります。やる気、元気、勇気などの氣の力が込められています。

色は紺、緑、朱、ピンクがありますが、効能に違いはありません。ですが、人によっては色の違いでパワーの違いを感じるようです。その日の直感で選ぶといいかもしれません。

この日はなんとなく女子っぽい感じがするピンクをチョイスしました。

裏には遠くの山並みに向かって遠吠えする狼の刺繍が施されています。

三峯神社アクセス

住所:埼玉県秩父市三峰298-1

1) 西武鉄道西武秩父駅からバスで75分三峯神社行き急行バス利用
2) 関越道花園ICから車で120分

設備: 車椅子貸出、車椅子対応スロープ、オムツ交換台

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あとがき

自分自身のエネルギーが低下してる状態を「気枯れ(けがれ)」というそうです。最近、元気が出ない、やる気が出ないと感じたら、三峯神社の強いパワーをいただいてくるといいですね。

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